インコの毛引きが止まらない
インコ(オウム)の毛引き症について
インコやオウムによく見られる自傷行為に『毛引き症』や『自咬症』があります。『毛引き症は』毛をむしったり毛をかじったりして羽毛を抜いてしまう行為です。
毛引き症が進行して、皮膚や肉まで咬んで傷つけてしまうのが『自咬症』です。毛引きは脇の下から胸やお腹に広がります。脇の下の毛が減りはじめたら『毛引き症』のサインです。
毛引き症の原因について
環境の変化や、寂しさ、退屈によるストレスが『毛引き症』の引き金になることが多く、コザクラインコ、ボタンインコ、マメルリハ、ヨウム、白色オウム類などに多くみられる傾向があります。
毛引きの引き金になりやすい原因
- 他の鳥をかわいがる(嫉妬)
- 以前よりかまわれなくなった(退屈)
- かまう日とかまわない日がある
- 遊ぶ時間の長さや時間帯にムラがある
- 毛引きで飼い主の気を引いている
- 家族が増えた(赤ちゃんや同居人)
- お気に入りの家族がいなくなった…など
土日曜に長く遊びすぎると、月曜日に毛引きが見られる傾向もあるようです。これは平日には遊ぶ時間が短くなるため、相対的に寂しさを感じるためなのでしょう。
インコの毛引き対策
インコに毛引きが見られたら、先ずは専門の獣医師に相談するのが先決。先ずは病気などが隠れていないか、健康チェックをしてもらう必要があります。
健康面のチェックポイント
- 寄生虫などの感染症
- 内分泌異常や代謝異常
- 肝臓病の有無
- 腫瘍の有無
- 水浴び不足・日光浴不足
- 栄養の偏り
- 誤飲
- 換羽・慢性的な発情…など
体の健康面に問題がないことが確認できてはじめてメンタルが原因と判断されます。
とくに毛引き症・自咬症の治療は長期化するケースが多いので、専門医と密に相談しながら、慎重に取り組んでいく必要があります。
野生のインコやオウムに毛引きや自咬などが見られないことから、野生に近い行動をとらせることが、改善のポイントになると考えられています。
餌を探させる(フォージング)、おもちゃで遊ばせる、コミニュケーションを増やすなど、他のことへ関心を向けさせる方法をとります。
ここで最も注意したいのは、毛引きで飼い主の気を引くケース。毛引きをしている最中に声をかけたり、毛を拾ったりしないことが重要です。
毛引き症になりやすいインコ
雛のときに長く親鳥と一緒にいたインコほど、精神的に安定していて、毛引き症になりにくいといわれています。このようなインコはマイペースで落ち着きがある傾向があります。
1羽飼いで人懐こく、飼い主オンリーワンなタイプは毛引きする確率が高いようです。飼い主の感情に敏感で、飼い主に依存しているタイプといえますね。
まとめ
以前ペットショップで丸裸のヨウムを見かけ、けっこう悲惨な感じでした。何が原因で毛引き症になったのかは分かりませんが、3ヵ月後には羽が元通りになっていましたよ。
先ずは獣医師に健康チェックしてもらい、病気がなければメンタル面の治療に進みます。毛引き症、自咬症の治療は長期化するので、専門医と相談しながら慎重に治療にあたりましょう。
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